前回落葉樹は冬になり温度が低くなったり
光の量が不十分になったりして
光合成に不適当な時期になると
体力維持のため落葉することをお伝えしました。
では落葉する前なぜ紅葉するのでしょう?
春に芽吹いた新芽
約半年間一生懸命光合成を続け樹木全体に
栄養を送り続けてきました。
秋になると葉は老化と気温低下によって
光合成の能力が低下します。
そうするとこれまで光合成に必要だった
太陽の光の量が過剰となり
その過剰なエネルギーで光合成を行う葉緑体を
破壊してしまうようになります。
ところが植物には実に巧妙な仕組みがあって
このような状況が起こり始めると
分解された葉緑体からアントシアニンという色素が
合成されます。
これによって残された葉緑体が保護され
できるだけ残された葉の光合成を長期間
継続させようとするんだそうです。
このアントシアニンという色素が
紅葉の赤色なんです。
でも実際のところこのメカニズムが働き始めるための
温度
光の量
天候
:
などの詳しいメカニズムについては
まだはっきり解明できていない部分が多いんだそうです。
これから全国各地の名所から紅葉の便りが
届く季節となりました。
いつの日にか紅葉のメカニズムが科学の力で
詳しく解明された時
あなたのお庭で好きな時に
全国の名所の紅葉が楽しめるようになるかもしれません。
でもそのためにはこれ以上の温暖化が進まないように
環境保全の努力が必要でしょう。