お彼岸の里山を彩る彼岸花。
田や畑の縁に沿って群生し
一斉に真っ赤な花を咲かせる景観は
とても見事です。
でも彼岸花は見た目に美しいだけでなく
私たち人間の生活に
とても大切な働きをしてくれているんです。
中国大陸原産の彼岸花。
はるか昔稲作と一緒に
日本に伝わったと考えられています。
ニンニクの仲間のこの花
実は地下茎の部分(鱗茎)には毒があるんです。
これを田や畑の縁に沿って植えておくと
地に穴を開けて害を及ぼす
モグラやネズミの害を
防ぐことができるんです。
また彼岸花は1つ植えると勝手に広がるので
田のあぜ道や畑ののり面に
一度植えると勝手に広がり群生となり
やがて見事な景観になるんです。
さらに彼岸花の鱗茎は薬としても使われ
飢饉のときには水で毒をさらして除き
食用としても用いられ
人々の飢えを救ったんだそうです。
ご先祖様の知恵はすばらしいですね。
今年のお彼岸
密を避け
彼岸花の咲く里山に出かけてみませんか。
秋の里山風景に浸り
美しい風景を残していただいた
ご先祖様の知恵に感謝し敬い
亡くなった人を偲ぶ日にしませんか。